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放射線部 - 【豆知識】病棟におけるレントゲン撮影時の周囲の被ばくについて

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2014年12月14日

画像:移動型X線装置皆さんは病室や廊下で写真のような装置を見たことがありますか?

入院患者さんでX線撮影室まで移動することが困難な患者さんや、救急外来などで状態が悪く緊急の検査が必要な患者さんに対して、写真のような移動型X線装置を用いてベッド上で胸やお腹のX線写真(ポータブルX線写真)を撮影することがあります。

同室の患者さんが撮影する場合や、救急外来の診察室にいる場合、お見舞いの方や付き添いで救急外来に来られた方、または看護師の方など「私の放射線の被ばくは大丈夫なの!?」と心配される方も多いと思います。
この質問に対して少しだけ専門的なことも交えてお答えしようと思います。

撮影頻度の高い、胸部ポータブルX線撮影について考えてみたいと思います。
この図は胸部ポータブルX線撮影における散乱線線量分布の図です。
※散乱線分布の図(日本放射線技術学会東京部会誌 31,73-79,1999)

散乱線分布の図 この図からわかるように、撮影される患者さんから2m離れた位置では約0.15μSvの被曝線量となります。
ではこの約0.15μSvというのはどのぐらいの被ばく線量なのでしょうか?
私たちは日常生活をしているだけで宇宙や大地から出る放射線(自然放射線)などを受け続けており、これら自然放射線による被ばく線量は日本では年間約2.4mSvと言われています。(世界的に見ると、ブラジルのガラバリ市街地などでは自然放射線が年間約10mSvもあります。)
日本の自然放射線を1日に換算してみると約7μSvとなります。
比較すると、胸部ポータブルX線撮影 約0.15μSv、1日の自然放射線被曝線量 約7μSvとポータブルX線撮影時の周囲の人の被ばくは自然放射線と比較しても非常に小さいことがわかります。
このことから、放射線防護の観点で言えば撮影患者さんから2mの距離をとっていれば被ばくの問題がないといえます。
ただし、いかに少ないとはいえ被ばく線量はゼロではありません。
気持ちの観点から、退室できるような同室患者さんやお見舞いの方には退室をお願いしています。
また、現在では移動型X線装置にタッチパネル式液晶モニターが搭載された最新モデルも発売され、大規模災害の現場等で非常に活躍しています。
当院でも地域の中核病院として災害対策を見据え、こういった機種の導入を現在検討しています。

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